出生前診断:オランダ政府の決断
1999年11月、オランダ政府は、出生前診断で致死的な障害が見つかった胎児の「安楽死」となる妊娠後期中絶合法化を国会提案しました。
出生前診断の技術は進歩し、日本を含む先進国で重い障害を持つ胎児へ闇の中絶が急増しており、安楽死合法化で世界をリードするオランダは、世界各国に先駆けてこれに法の歯止めをかけようとするものです。
しかし障害者団体は「どこで線引きをするのか・命の選択」法制化に、激しく反発しています。
オランダ産科婦人科協会の勧告をもとに、次の条件が満たされることが必須です。
1.胎児が水頭症、脊椎破裂など治療が困難か、または致死的な障害を持つかどうかを判断する。
2.両親、あるいは妊婦の自発的意志があることが条件です。、
3.医師が同僚と相談の上で合意-などの条件を満たした場合、妊娠24週以降の後期中絶を容認するのが骨子となっています。
政府提案では「致死的な障害とは何か」が最大の問題点であり、オランダ産科婦人科協会は、ダウン症、筋ジストロフィーなど、新生児が一定期間以上、生存可能な場合は対象外との見解だが、オランダ・ダウン症患者基金は「ほかの先天的な障害を持つ胎児もなし崩し的に中絶される」と警戒しています。
高齢出産における出生前診断による安楽死は、賛否両論が激しくぶつかり合っているのを見ても大変難しい問題であります。


